8月で5歳になった次男坊。少々危なっかしい所やひょうきんな所は、自分の幼少期と重なって見える。「脱走して家に帰らないように！」と、あえて遠くの保育園を選んだと母やんから聞かされた。
伊勢市大世古保育所虎組の集合写真の中に、今と変わらない顔の自分と、もう一人今と全く変わらないクラスメイトの清水。三代続く南勢糧穀の現社長である彼とは中学まで同じ学校に通い、優秀だった彼とそうでない自分はそれから全く疎遠であった。20年という熟成を経てフェイスブックなどで繋がり集まった同級生の中で彼とも再会した。
飲食店と専門問屋、仕事のパートナーとして色々とお世話していただいている中で、再会の時から互いに温めていた想い。双方の専門分野での経験を活かした。
コラボ商品の開発である。南勢糧穀さんの看板商品のあられにフランス料理のエッセンス。？（はてな）な取り合わせだが僕の中には確信があった。365日ワインを飲む中で、あられをつまみにする事がよくある。スナック菓子やジャンキーフードより軽やかで飽きがこない。サラダにちらしたりポタージュやミネストローネの浮き身にしても香ばしくて非常に美味いのだ。何十種類もハーブやスパイスに調味料、マヨネーズやマイヤーレモン…そして決め手の海老。あの頃の積み木遊びのように二人で真剣に味を組み立てていった。「何か楽しいな。」仕上がりかけた時あられから感じたのは南仏の風。
そこに上質なEXヴァージンオリーブ油をかけた時、すべての要素がまとまった。
「プロヴァンスのロゼと合わせたい！」
飲んだくれソムリエの細胞が鋭く反応。
悩んでいた商品名もその時「ロゼ ド アラレ」と二人で命名。ワインやお酒に合わせた世界初のあられが誕生した。
互いに社長になり白髪もシワも増えた。
久しぶりにいつもの店でワインとアラレを楽しもう！
