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森の妖精 津の天然茸 アミガサタケ編

執筆者 | 6月 21, 2023 | コラム | コメント0件

初夏、竹と竹が擦れあう音を聴きながら藪へと入る。少々の緊張感なのか段々音が大きく聞こえてくる…。静かな生き物達の鼓動を気にしながら奥へ奥へと向かうと間もなく、帽子を被った童話の小人のような姿がお出迎え。小人の正体とはアミカサタケと言う茸でフランスではモリーユと呼び高級茸として知られる。私が摘む津のポイントは、日があまり当たらない場所で顔を出す為、普通は灰色をした茸だが、透き通るような美白でサイズも大きい。

新作の料理で、このモリーユの中に実エンドウのピュレを詰め蒸し煮にし、鹿のローストに焼いた無花果と一緒に添えた。―グート ド テロワール―この土地の味。皿の上で鹿とモリーユが再会し、テロワの料理が完成する。